シティライツ・プロモーションノート
■シティライツをデザインするにあたって、こんなの作っちゃいました。つーかまあ、いっつもこういうの考えながら作ってるんですけどね。へんですね(w
シティライツ・プロモーション
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新感覚街系TRPG第二弾
人間関係アドベンチャー
『シティライツ』プロモーションノート
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……「ばらの花」くるり*1
雨降りの朝で 今日も会えないや なんとなく
でも少しほっとして 飲み干したジンジャーエール 気が抜けて
安心な僕らは旅に出ようぜ
思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
海のにおいがする。
停滞の色を隠せない海岸通と、切り立った山、狭い平野部。
道々を彩る、どこにでもあるロードサイドショップ。
小金持ちに有名なちょっとした学園都市。
入り組んだ鉄道と、車が通り過ぎていくばかりの高速道路。
寂れたヨットハーバーからいつも見える、どこか禍々しさを帯びた島。
人口57万人。大東京から3時間弱。月夜埜市から西南へ30キロ。
そこは、K県藤ヶ崎市*2という海辺の街。
日々を淡々とこなし、裏社会なぞと関係ないはずの人生を送る、光の当たる側に生きる人々。世界の裏側と目を合わせてしまい、あるいは何かを失い、無垢とはいえない日々を送る黄昏の住人。暗闇にどっぷりとつかり、人知を超える力を持ちながら、真夜中の側をひっそりと生き続ける怪人。そして有り余る可能性を持ちながら、いまだ花開くときを知らぬ未明の子どもたち。
彼らがこの藤ヶ崎市で出会うとき、この物語の幕は開ける。
……「June」スガシカオ*3
June…
新しい街に来て 何もかもが生まれ変わるような気がした
許されなかった嘘も、夢も、
もしかしたらやりなおせるかもって、くちびるをかんだ
セッションを「関係急変の舞台」と定義し、クライマックスを「関係の一時的固定」とし、さまざまな人間関係の変化のその瞬間を切り抜いていく、というプレイスタイルを実現する「リレイション」シート。*4
日常と非日常、そして人生のとき。様々なシーンを網羅する進行管理系と、それに密接に関わる“状況主導型”の能力値システム。*5
要素2つの合計に2D6を加算するだけの上方無限ロール。
それらを膨らませる、チカラ、オモイ、キヅナの3つのパワー*6。
一種のブレイクスルーでありながら、様々な異能から、各キャラクターをめぐる運命的状況まであわせ描く、「アート」と「オーヴァドライヴ」*7。
街系渾身のマスタリングシステムは、「シチュエーション」シートと、「マスターズキャラクター」*8の導入により、ゲーム性を損なわないままに、より広範な物語を生み出すものへと進化する。それも吟遊詩人とは一等かけ離れた、体験型のセッションとして。
……「ロックンロール」くるり
たったひとかけらの勇気があれば
本当のやさしさがあれば
あなたを思う本当の心があれば
僕はすべてを失えるんだ
……「How to go」くるり
毎日は過ぎてく でも僕は君の味方だよ
今でも小さな言葉や 吐息が聞こえるよ
主人公たちはさまざまな事件の中で、さまざまな人びとやモノを選び取っていくことになるだろう。
すべてを守ることなど出来はしない。八方美人でもいられない。けれど、大切なものがある。それがたとえかりそめの、いつかは失われてしまうものだったとしても…。
夜闇の中に浮かぶ、痛み、悲しみ、笑顔、そして希望。
それらをささやかに照らし出す、ちっぽけな街の灯。
「あなたの守りたいもの、なんですか?」*9
『シティライツ』
鋭意製作中!
恒例。シティライツ、宣伝的参考文献リスト
『オプショナルツアー』夢路行*10/『銀曜日のおとぎ話』萩岩睦美/『永遠の野原』逢坂みえこ/ほか逢坂みえこ全部/『サムタイムラバー』サキヒトミ/『辺境警備』紫堂恭子/ほか紫堂恭子全部/『長い道』こうの史代/ほかこうの史代全部/『僕だけが知っている』吉野朔美/『ロマンスの王国』松苗あけみ/『イティハーサ』/『GALS!』/『綿の国星』大島弓子/…以下研究中『快感フレーズ』/『スケバン刑事』/『ふしぎ遊戯』/一条ゆかり/池野恋/柊あおい
『エイジ』重松清/『七胴おとし』神林長平/村上春樹の羊四部作/『ブギーポップは笑わない』上遠野公平*11/『ハイスクールオーラバスター』若木未生/『空の境界』奈須きのこ/街系は月夜埜とおおむねいっしょ/研究すべきところだとすると、やはり最近の伝奇系ライノベと、りぼん・マーガレット・花とゆめの方面でしょうかね。あと少女コミック(笑
(しかし歳がばれるな(笑))
*1:月夜埜ではテーマソングはスガシカオでした。今回も街系だけにスガシカオテイストは外せないのですが、メインはぐっと女子準拠でくるりです。えーっと、音楽決めてからじゃないとシステムデザインできないんです。悪い?(w
*2:仮名です。ライトモチーフは藤沢と茅ヶ崎なんだけど、位置的には小田原、さらに全国でちょっと面白げな海辺の町のおいしいとこどり、でも雰囲気としては駿河湾かな、という感じ。月夜埜市と同じK県にあるのですが、神奈川県的ライトモチーフを用いるのは、好きだからとよく知っているからです。もうちょっと知ってたら、北方謙三にならってもそっと静岡や北陸に着目するのだけど。
*3:「June」って、僕が読んでた頃の「20代前半から中盤女性向け漫画」、雑誌で言うとヤングユーとかコーラスとか、一部ぶ〜けとか、ねむきとかのワールドそのものなんですよぉ。ぐぁあああっと。そしてシティライツでやりたいのも、まさにこのワールドなんですよう! こんなワールドまで網羅できているあたり、やっぱり一筋縄じゃいかないね、この人。
*4:おはじき型インターフェイスになりそう。それはそれとして、たとえばラスボスを殺す、というのも、関係の急変からの固定といえる。そういう意味で、着目点を変えることでジャンルを広くしようという試みでもある。
*5:この表記に習うと、月夜埜は“インターフェイス主導型”となるのだが、これはまたいつか。
*6:ヒーローポイント兼ヒットポイント。まあそんなに珍しいものじゃないね。
*7:自ら難易度を上げて成功段階をあげる、という意味では月夜埜と変わらないのだけど、これが密接に数字としてセッションに絡んでくる、という意味では、進化系というかルール的というか、なもの。
*8:ノンプレイヤーキャラクターにあらず。プレイヤーキャラクターとは違うルールで作るが立派なキャラクターである。でもScarredのキーキャラクターに概念が近そうな予感がある。
*9:キャッチコピーも決めないと、ルール製作できないんです。悪い?(w …えーっとちなみに、月夜埜のキャッチコピーは「守るもののない強さなど、わたしは、いらない。」でした。「守るもの」「守りたいもの」みたいな言葉が頻出するのは僕の作品の特徴ではありますが、これはよーするに、守るものもないじゆーな連中が強かろうと、かっこよかろうと、個人的につい「あーどーでもいー」とか思っちゃう性格傾向のなせる業です。守りたいものが、しがらみが、身動き取れないほど密接に絡み合った人が見せる英雄的行為にこそ、かっこよさってもんがあるんでしょう? …ってね。ま、守るものがあるから強くなれる、と思う側にも実はいないんだけど。あとカッコヨサを描こうとしてるあたりでイタイっていう突っ込みは禁止ね(w
*10:要素を抽出していくと、シティライツって夢路行の世界観を無駄に殺伐にした感じだなあ、と気づいたりする。夢路行の作品のよさとは又違うところを探しているわけだが、それはそれとしてもっと読まないとね、と思った。
*11:月夜埜では主に『vsイマジネーター』だったが、今回は第一作がメイン