夏コミ宣伝(金曜日西し33a)

■えー、今回は「TRPG論考みたいな」はおやすみで、ちょっと宣伝します。宣伝です。CMです。

■浅川河畔スタジオ*1は、今年の夏コミも月夜埜綺譚をひっさげて参加します。どこまでできるかわからないけど、制作中なのは次の二つ。

ラプンツェルと黄金の翼」

 月夜埜綺譚の追加データ、シナリオ、シチュエーションソース集。

 月夜埜市のはずれに、一組の親子が住んでいる。母は大学講師、娘はまだ幼稚園に通う年頃である。父は、いない。世間様のつまらない荒波をかき分けひっそりと暮らす二人だったが、最近なぜか不思議な事件によく巻き込まれるのだった。
 親子とひょんなことから知り合うプレイヤーキャラクターたち。しかし出会いは、いつしか“世界”を巻き込む大事件へと発展していく、その始まりにすぎなかった。
「全ての望みが叶うとしたら?」
 そんなあるはずのない問いかけに、なぜか世界を支配する陰謀結社の魔の手が迫ってきていた。そして、しっくりいかない親子の関係が、世間知らずな少年たちのちっぽけな夢が、行き場のない人々の鬱屈した祈りが、人々を利用しようとする悪が、そしてプレイヤーキャラクター個々の願いが、交錯する。
 今、“希望”をめぐる、ちっぽけで壮大な物語が幕を開ける!

■…みたいなのです。

■前々から延び延びになっているものですが、たぶん、出ます。

「魔・The lost messages(仮称)」:

 月夜埜綺譚の追加ルール・データ集。そのテーマはずばり「魔」。
 では「魔」とはなんでしょうか。間は魔に通ず、という日本の言葉から作られたこのタイトルですが、魔たちは、ありていに言えば、幽霊、都市伝説、妖精、妖怪、ひいては天使、悪魔、菩薩、神さまのたぐいを指します。
 この本は、月夜埜綺譚TRPGで退魔ものをやったり、幽霊と語らったり、魔物を召喚したり、様々な神さまにアクセスしてみたり、といったプレイを可能にする様々な設定とルール・データをご紹介! というものになります。

 しかし、ここは我らが月夜埜綺譚。そこらへんにある「退魔」もの「魔物召喚」ものとか*2とはひと味もふた味も違います。
 当初から密かに設定されていた*3「魔」でしたが、今回「魔」たちの本質を、深層意識レベルのコミュニケーションや、文化・伝統・歴史文脈とその共有、コミュニケーションの間隙、人が誰かに届けることのできなかった言葉、としてきちんと定義し、ルール・データ化。これにより、カリカチュアライズしつつも、現代に生きる人々の“本当のところ”を鏡のように映し出すファンタジーを、月夜埜綺譚TRPGで実現できるようになります!

■みたいな。

■ルール自体はそんなに増えないのに(w、上記のいろいろが実現できるようになるのが売りです。しかし「魔」を追加して、ついに月夜埜綺譚は制作者のねらい通り「広義のファンタジー」に仲間入りするのかしら。

■宣伝を込めて「魔」がいったいどういう存在であるのか、サプリメントにも掲載予定の小話を下に載せてみます。お試し版ってやつです。ルールは全然書いてないけど、悲しい話だけど、よかったら読んでみてください。

*1:私の個人サークル(変な言葉)で、TRPGの製作をやったり、友人の同人誌の編集やデザインを行っている。「執筆協力:浅川河畔スタジオ」を見つけた人がいたら、その人はすごい人です。

*2:それを馬鹿にするわけじゃないありませんが、商業出版を考えなくていいこっちは、ばりばり趣味に走らせてもらうのです!

*3:しゃべる刀や幽霊の話などがルールブックにも出てきていました。